そして金曜日。
チェンマイで数日過ごした後。
朝、チェンマイを出発。
途中で降った雨に足止めを食らったが、300キロをバイクで走り終えて、何とか帰ってきた。


昼3時。
まだ早いか、と思いつつ、約束どおり学校に行く。
校内にある倉庫。
倉庫の端っこに机を置いて居場所が作ってある。
そこに行くと、用務員のおっさんたちが何やらやっている。
「おお、先生」と年かさのジャルーン、「ちょうどいい。もうすぐ、肉とビールがくるから」と言う。
すぐにビニール袋に入れた赤身の牛肉とビールが到着。


肉は七輪の炭火であぶり焼き。


一緒に内臓の液(胆液か?)を入れて苦くしたスープ。


キンキンに冷やしたビールに氷を入れて飲む。


ビール、追加で買ってこい、とジャルーンが100バーツ出した。
「先生、何か食いたいものあるか?」と聞くので、「ルー、食いたい」とリクエスト。
「今日は、俺もお金あるんだ、はい」と私も100バーツ(300円)を出す。
おっさんたちは「いいよ、いいよ、お客さんだし、出さなくて」と言うが、「ついでにスープも買ってくればいいしさ」と無理矢理、握らせる。
スポンサーの気分だが、たったの300円だ。
ちなみに100バーツは瓶ビール3本分。


ジャルーンは昔、言っていた。
「先生はさ、俺たちと飲むけどさ、普通はね、大学出たような人はこっちに来て飲まないんだよ」。
なるほど、階級社会ってヤツなのね。
そういう事情はありつつも、私はおっさんたちと飲む。
そういう時、おっさんたちより私は年下なわけで、だからジャルーンが払うのが基本的な空気ということになるわけだ。


ルーは私の好きな豚肉の刺身+生き血。
スナック菓子のようなものを振りかけて食べる。



ついでに牛肉の内臓のスープも買ってきた。
これは本当に美味い。
すじ肉や内臓が柔らかくなるまで煮込んである。
ここには苦い内臓液は入っていないらしい。



お金が余ったのだろう、牛肉のタタキも買ってきた。
タタキには、葱や唐辛子などのスパイスが満載されている。



ついでに買ってきたビールは3本。
さっきは5人で6本無くなったところ。
今、3人残っていてる。
肉を全部食べて、ビールがなくなる頃、私はすっかり酔っぱらった。
勿論、酒豪揃いの用務員たちは涼しい顔をしていた。